上焦の重力補正解除

患者腹臥位。術者上方手で胸郭出口を把握(大胸筋と肩井を挟む感じ)。他方手で肩甲骨を把握。

①肩甲骨を外旋から内旋方向にマニプレーション。

②肩甲骨と上方手の胸郭(大胸筋)をシンクロさせるようにマニプレーション。

③やや胸郭を引き上げながらマニプレーション。

④両側の膏肓あたりに母指を当てて、残り4指は肩甲骨付近にコンタクト。母指を中心に外側から内側、下方から上方へスラストするように軽くマニプレーション。

三角筋から小円筋周囲を下方から上方へスラストするようにマニプレーション。


重力負荷は、外傷性(FG)、内臓(圧力変化FT)の位置異常(FーG)、意識(FI)によって引き起こされる。意識とは物事へのこだわり、感情などによって引き起こされる。思考は重力と深い関係にある。


季肋部の施術

右は肝臓、左は膵臓、真ん中は胃。

患者仰臥位で左右の季肋部を把握して左右に揺らす。右に寄って動きやすい場合は肝臓熱、左に寄って動きやすい場合は膵臓

①季肋部の緊張側に一方手をコンタクトし、他方手を腰方形筋付近を把握。

②お互いのコンタクトを向き合わせる方向にマニプレーション。

③一方手を患側側の肋骨部にコンタクトし、他方手の手指を季肋部にコンタクト。それぞれを引き離す方向に引っ張り、一番季肋部が緩む方向を探しそこでキープ。

④そのままマニプレーション。


胃の処置

①みぞおちに上方手の14指をコンタクトし、下方手の手掌をへその付近にコンタクト。

②上方手をへそ方向に軽く牽引し、ついで下方手をやや下及び左右の動きやすい方向に牽引する。そのまま35呼吸キープ。

③両手をゆっくり離す。その時に胃が正しい位置に戻る。


胸鎖乳突筋の緊張(特に片側収縮に有効)

胃、大腸熱と連動する

①緊張側と反対側の陽稜泉のマニプレーション。

②患側の曲池にコンタクトし上肢を肩関節、肘を共に90°前後で曲池が一番緩む角度に挙上し、他方手で示指をマニプレーション。

③下顎角を左右に動かし、行きやすい方の顎関節に問題がある。右から左に行きやすく左から右に行きにくい場合は左の顎関節が患側。

④左患側の場合、左の下顎から頬にかけて手掌をコンタクトし斜め右下方向に牽引する。

⑤右の下顎角に手指をコンタクトし右真横に牽引する。1020秒キープ。


腹臥位で腰方形筋が緊張している場合

大腰筋腱の緊張で、L-5PR(L)I、つまり大腰筋に引かれて椎体が下がっている状態。

左の場合、仰臥位で大腰筋腱にコンタクトして内方から外方へ引いて中焦血流テクニックを行う。大腰筋腱コンタクトは、腹直筋の奥を意識して、白線から外側に滑らせて止まるところ。


腹圧が下がりすぎて引き腰、猫背で重心が上がらない場合

患者立位。術者一方手でへそ、他方手でL3にコンタクト。患者に深呼吸をしてもらい、吸気でコンタクトを上方に引き上げ、呼気でキープ。次に中脘あたりとL1レベルにコンタクトを変えて同じ手技。さらにみぞおちとT10レベルにコンタクトを変えて同じ手技を行う。


捻挫を早く治す

内反捻挫の場合、第3腓骨筋腱が外旋しているので、第5中足骨から外果下まで腱に沿って内旋方向にマニプレーション。

外反捻挫の場合、後脛骨筋腱が外旋しているので、復溜付近を中心に内旋方向にマニプレーション。


膝窩上下の坐骨神経痛及び腓骨頭周囲の痛み

・右の場合

①大腿部を外転させる。術者右手で拳を作り梨状筋停止部(下部)を下方から上内方に圧を加える。

②膝を90°屈曲させて下肢をやや外旋させながらCCWに回旋させる。

・左の場合

①膝を90°屈曲させる。

②下方手で下肢を大きく外旋させて、上方手を右梨状筋停止部(下部)を内方に押圧してCW方向に回旋させる。


膝の水腫

足関節が底屈方向に行って大腿筋膜が下がって伸びていることが多い。

足関節を背屈して立方骨を頭方に上げながら天井方向に引く。


前頭骨の操作

アレルギーや坐骨神経痛有効

①左右の眉毛の内端付近に母指をコンタクト

②緊張側に頭部をやや回旋させて、緊張部位に圧を掛けてキープ

②左右の気の流通量が均等になるように上下で気を流す。例えば左が緊張して右が弱い場合、左から右に気を流すように上下に流す。

③患者腹臥位。坐骨先端内側の半腱半膜様筋腱付着物が緊張している側が患側。そこを14指で引っ掛けて、内側から外側へアジャスト。。